愛媛県庁第二別館新築工事

工事進捗状況

工事進捗状況 一覧

1階SRCコンクリート打設完了!

2025.01.31

1月27日に1階SRC部分のコンクリート打設が完了しました。(SRC造については前回の記事にて紹介済み!)
1階SRC部分のコンクリートの総数量は、約650m3でした。
この数量は、基本的な小学校プール2個分が埋まる程の数量になります!
この現場では、SRC部分のコンクリート打設は次の3過程を踏んで打設しました。

①免震装置上部基礎の高強度コンクリート

流動性の高い高強度コンクリートで免震装置上部基礎は打設しました。
免震装置の上に鉄骨柱が載っているため、打設するのが難しかったですが、鉄骨柱のプレートに穴が開いており、そこの穴からコンクリートが噴き出しているのを確認して充填の確認を行いました。

②鉄骨柱脚部充填コンクリート

鉄骨柱の柱内部に、充填コンクリートを打設しました。
充填コンクリートを打設することで、鋼管との相互拘束効果(コンファインド効果)が生まれ、軸圧縮耐力・曲げ耐力・変形性能が増大します。
下の資料が、充填コンクリートと鋼管の相互拘束効果のイメージ図です。(資料の図は円形鋼管ですが、今回の現場は角形鋼管を使用しています。)

③梁・スラブ コンクリート

まずは、梁を打設しました。
今回の工事では、唯一のSRC部分のコンクリート打設になりました。H鋼梁のウェブで梁が半分に区切られたような形になっているので、左右交互に打設を行いました。
次に、スラブを打設しました。
スラブの厚さが15㎝~16㎝の為、スラブの打設は速いスピードで進んでいきました。

SRC造(鉄骨鉄筋コンクリート造)を施工中です!

2025.01.15

免震装置の取り付けが完了し、SRC造(鉄骨鉄筋コンクリート造)の1階梁スラブを施工をしています。
SRC造(鉄骨鉄筋コンクリート造)は、鉄筋コンクリートの芯に鉄骨が入った形になります。S造(鉄骨造)+RC造(鉄筋コンクリート造)が合体してSRC造(鉄骨鉄筋コンクリート造)と呼ばれます。

SRC造は、主に高層建築物や大規模施設に使用される建築構造の一つです。この現場では1階梁のみがこの構造になります。
SRC造のメリットとしては、耐用年数(実際の建物の寿命)が47年あり他の構造(S造は34年・木造は22年)に比べ長いことが挙げられます。また耐火性能もS造・木造に比べ優れています。
一方デメリットとして、多くの部材・材料を使用するためコストが高くなります。
また、鉄筋コンクリートと鉄骨を組み合わせる為、時間と手間がかかり作業工程も多く、作業自体も複雑になります。その為、現場では他の構造より時間と手間がかかることを見越した工程管理が必要になってきます。

0節の鉄骨建方を行いました!

2024.12.24

0節とはベースプレートから少し上で切断した短い柱のことで0柱(ぜろちゅう)とも呼ばれます。
第二別館は全部で27本の柱があり、1工区9本の3工区に分けています。
1工区建方日数は3日、合計9日で0節の鉄骨建方完了しました!

~0節の大梁、柱の大きさと重さ~

0節で建てる大梁は44本あり最も大きいものでフランジが400mm、ウェブが900mm、全長8,580㎜もあります!
大梁1本の重さは最も大きいもので5t、梁だけで合計207tあります。
柱は27本全てが750mm角の高さが2,750mmで、1本当たり3tになります。
0節全体で総重量288tありました!

~高力ボルト締め付け時のマーキングの工夫~

高力ボルトは「一次締め」→「マーキング」→「本締め」の流れで施工します。
今回は「マーキング」をマーキング用のスタンプを使用して行いました!
手書マーキングでは判定し難い、ナット回転不足と共回りの不良ボルトを容易に確認管理が出来ます!

~SRC梁施工時のカンザシプレートの工夫~

0節はSRC造となるので建方が完了したら配筋作業があり、梁上に主筋を配筋するために鉄骨にカンザシプレートを予め仕込みます。
今回、配筋作業中でもカンザシプレートから梁筋がずれ落ちる可能性を無くすために、
カンザシプレートの端部を10mm立上げることで安全に梁配筋作業が行えるようにしました!

これから「配筋」→「型枠建て込み」→「コンクリート打設」の順で工事が進みます!

免震下部プレート充填コンクリート打設&免震装置の取付けを行いました!

2024.12.13

➀免震下部プレート取付け

免震工事の流れとして、最初に免震下部プレートの取付けを行います!
取付け前の確認事項として、予め作成した下部プレートの型板(テンプレート)を 正規の位置に合わせて鉄筋とプレートの干渉の有無をチェックします。
下部プレートが現場に搬入されると先ず、受入検査を行います。
位置とレベルを確認しながら据付を行い、最後に架台に溶接をして取付け完了となります!

②免震下部プレート充填コンクリート打設

次に試験施工で行った下部プレート充填コンクリートを打設します!
試験施工と同様に2層に分け1層目打設完了後にオープンタイムを置き、2層目の打設には専用の打設用ホッパーを使用して打設を行いました。
打設完了後にプレートの据付施工精度を確認しました。
位置精度は±2.0mm以内、レベルについては±3㎜以内であることを確認しました!

③免震ゴム&免震上部プレートの取付け

免震ゴムと上部プレートも受入検査から始まります。

免震ゴムには品番のほかに識別番号があり、取付ける場所と向きが決まっているため識別番号と間違いがないか確認します。
取付け時にはボルトの管理も行います。
ボルト締めつけの流れとしては「一次締め」→「一次締め後マーキング」 →「本締め」→「本締め後マーキング」となります。
今回はM30のボルトを使用しているのでトルク値400N.mで本締めを行います。
上部プレートに関しても取付け完了後に下部プレートと同様の基準で据付施工精度を確認しました!

以上の➀、②、③の工程を終えると免震装置取付け完了となります!!

タワークレーンの組み立てを行いました!

2024.12.05

現在施工中の第二別館はタワークレーンを2機使用し、工事を進めていきます!
正式名称はクライミングクレーンと言い、その名の通り、自身の力で上に登って行くことから、「ビルを駆け上がる=クライミング」と名付けられました。
組み立てから使用可能になるまでには1機につき6日間もかかります!  

タワークレーン組み立て開始から使用開始までの流れ

~1日目~

タワークレーンは現場で組み立てを行う為、各種部材の搬入から始まります。
そのため、1~3日目はタワークレーン組み立てに120tラフタークレーンを使用します。
120tラフタークレーンは特殊車両となるため現場に朝の5時半に搬入されます。
1日目はタワークレーンを支える伸縮架台の取付を行い1本マストを建てた後、フレーム関係の取り付けを行います。伸縮架台は約7tもあります!

~2日目~

2日目には朝一番で運転席を取り付けます!
タワークレーンはエンジンで動く移動式のラフタークレーンとは違い電気で動きます。
そのため電気配線も行わなければなりません。
次に、旋回フレームとジブをつなぐためのガントリーの取り付けを行います。
午後からはジブの地組が始まります。

~3日目~

3日目は2日目で地組したジブの検査を受けます。
検査に通らなければジブを取り付けることができません。
検査合格後ジブを取り付け、ワイヤリングを行います。
3日目の最後にはクライミングが始まります!

~4日目~

4日目も継続してクライミングを行います。
今回、マストは4.5mを2本、6mを5本、計7本使用し、伸縮架台から39mの高さまで上がることができます!

~5日目~

5日目は自主検査及び荷重試験を行います。
荷重試験はテストウェイトを使用し、定格荷重の90%で「警報」、100%で「巻上」「伏」「高速巻下」が出来ないことを確認します。
テストウェイトは最大作業半径の27mで10.0t、21.5mで13.0tを揚重し、異常がないことを確認しました。

~6日目~

6日目は落成検査を受けます。
落成検査とは新設検査とも呼ばれ、新規に開設する各種設備に対し、法令に基づき設置工事の完成後に監督官庁が行う設備の検査です。
落成検査に無事合格したら工事での使用が開始となります!

11/12 松山聖陵高校 工業科建築科 2年生(40名)を対象に体験型現場見学会を行いました

2024.11.14

今年度の熊栄会(熊谷組協力会)活動目標のもと『県内建設業の将来を担う若年者等の人材確保と育成を目的に、県内の建築学科を有する学校の生徒に対し体験型の現場見学を行い建設業の魅力に触れ、将来の担い手を創造する』、体験型現場見学会を開催しました。

型枠・鉄筋・土工・鳶・左官の協力業者5社が主体で体験会を行う形とし、生徒を5班に分けて1班8人の生徒が、協力業者5社のブースを順繰りに廻っていくという形式にしました。
地下施工中の建設現場も見学し、いろんな経験を凝縮して体験でき密度の濃い体験型見学会になったと思います。

最後にドローンで撮影した集合写真です。

どのブースもいろんな趣向があり、生徒も興味津津で体験していました。
就職・進学する生徒関係なく、現場を見る事・体験する事はいい経験になったと思います。