耐圧版コンクリート打設と外周部埋戻し(1層目)が完了しました。
耐圧版のコンクリート打設では、CELBIC(環境配慮型BFコンクリート)という特殊なコンクリート材料を使用しました。
外周部の埋戻し(1層目)では、流動化処理土という、埋戻し用の充填処理土を使用しました。
今回は『CELBIC』と『流動化処理土』について紹介します。
①CELBIC(環境配慮型BFコンクリート)
CELBICとは、コンクリート材料に由来する二酸化炭素の排出量を削減する環境配慮型コンクリートです。
同一強度におけるCO2排出量を53%削減することができました。
今回のCELBIC(環境配慮型BFコンクリート)は、普通ポルトランドセメントを61%高炉スラグ微粉末に置換えた配合計画を採用しました。
また、耐圧版コンクリートはマスコン対策部位でもありました。
温度解析により安全性を確認し、監理者・監督員と協議のうえ、中庸熱セメントを高炉スラグ微粉末に置換えたCELBICコンが採用されました。
下図は温度解析結果の一部です。緑色の部分が内部温度が上昇しひび割れ指数が高い部分となります。
下写真は、解析結果の信憑性を確認する為にコンクリート温度を現場測定した測定機器の写真です。
ほぼ解析通りの温度測定結果となりました。
②流動化処理土
流動化処理土とは、低強度で高い流動性がある埋戻し用の充填処理土です。
特徴は、以下の通りです。
- 複雑な形状箇所、狭小空間への充填が可能です。
- 打設後の転圧、締固工事が不要です。
- 将来にわたり、圧密度沈下を起こしません。
- 再掘削が可能です。
今回の埋戻しは掘削底GL-8mの狭小空間への埋戻しとなりました。
腹起し,切梁が架設されていてかつ地中梁・擁壁鉄筋が露出した近傍への埋戻しとなります。
いろんな埋戻し方法が考えられますが、品質・コスト・工程・安全を総合的に判断し流動化処理土での埋戻しを採用しました。
ポンプ車で圧送してコンクリート打設と同様の方法で埋戻し作業を行うことができます。
以上が、CELBIC(環境配慮型BFコンクリート)、流動化処理土の紹介になります。
2層目以降も外周部の埋戻しは流動化処理土を使用する計画としています。